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2012年4月 3日 (火)

彩雲国秘抄 骸骨を乞う

 雪乃紗衣さん著「彩雲国秘抄 骸骨を乞う」を読みました。

 彩雲国物語の外伝というか前日談&後日談というか…1編、しっかり外伝が収録されていますが…の「彩雲国秘抄 骸骨を乞う」。重たい1冊でした。ハードカバーの外形とその重量、そして内容、共に、私にはハードに重かったです。読み始めてから読み終わるまで、1週間もかかるほどに…。ハードカバーで重くて持ち歩けないので読むのは専ら自宅だったのと、内容的に重くて考え込みながら読んでいたのでなかなか読み進めなかったのと、読んでいて泣いてしまい、目が痛くなったり、頭が痛くなったりして読むスピードがあがらなかったり…。

 それにしても、ライトノベルの本編が完結したあとの外伝がハードカバーというのも何だかスゴイ。

 以下、激烈にネタバレした感想ですので、未読の方はご注意ください。

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 あらすじを私的に簡潔にまとめるとするなら…

 「雪の骨-悠舜-」は、悠舜の一生を綴った物語

 「霜の骸-旺季-」は、旺季さんの人生を綴った物語

 「北風の仮面-晏樹-」は、晏樹さんの旺季さんへの想いを綴った物語

 「氷の心臓-劉輝-」は、劉輝の心の闇と光を綴った物語

 「風花-仙-」は、紫仙の“求める何か”を綴った物語

 「運命が出会う夜-悪夢の国試組-」は、タイトルそのままの物語

かなぁ。あくまでも私個人の想いで、この辺は十人十色だと思われますので、あまり信じ込まないでくださいm(__)m

 キーワードは、“宝箱から失われるもの”もしくは“宝物”

 人生の宝物探し、宝物を失わないよう守ること。

 ……“心の闇”、“心の穴からこぼれ落ちるもの”も入るのかなぁ。


 最初、悠舜と旺季さんを読んだところで、2人とも宝物を失くして宝箱はからっぽになって亡くなったのかなぁと思ってしまいました。
 でも、晏樹さんを読んで、違うかも…と思い、劉輝を読んで、違う、みんな探していたもの、宝物を手にできたのだと、私には思えました。

 旺季さんは、「霜の骸-旺季-」を読んでますますその人間性に魅かれました。こういう人、大好きなんです~☆悲しいほど自分に正直で、他人に優しくて、貧乏くじだらけの人生。でも、そういう旺季さんだからこそ、旺季さんが大好きな人がいっぱい。

 朔ちゃんを黒仙に売り飛ばしていたのは、晏樹さんだったのですかぁ。面白くない人生を面白くする術を知っていて実行していただけ晏樹さんのほうが、面白くない人生を面白くしようともせずに生きていた朔ちゃんより、“マシ”かなぁと一瞬、思ってしまったのですが、晏樹さんの面白くない人生を面白くする方法って人殺しなわけで、だったら面白くない人生を面白くしようとしない朔ちゃんのほうが“マシ”かと考えなおし、そこで、でも朔ちゃんも殺刃賊を操って裏から人を殺しまくってたから、結局、この兄弟は、面白くない人生を面白くしようとしてもしなくても、どちらが“マシ”でもない兄弟だと結論づけました。

 紫仙は、自らの力で全ての人々に自らの存在を忘れてしまうように術をかけたのに、宋太傅だけは、術がかからなかったわけでも、術をかけなかったわけもないのでしょうが、その人生をともに駆け抜けたのは“3人”だったと覚えていました。何かそれでよかったなぁと思ってしまいました。

 「運命が出会う夜-悪夢の国試組-」は、The Beansに掲載された作品を大幅改稿した作品のようなので、前の4作とは、明らかに作風が違うように感じられました。この作品だけは、読んでいて声を出して笑えましたから。いえ、かなり深い、痛いところをついているところも多々あるのですけれど、単純に笑えるシーンもあって。悠舜、黎深、鳳珠、飛翔、俊臣文仲、志美が出会った日。

 「氷の心臓-劉輝-」……子供のころの劉輝が自分の心が壊れてしまうのを守るために、辛いこと悲しいことを忘れてしまうこと、旺季さんも晏樹さんも…特に晏樹さんはことさら…否定的だったけれど、仕方がないと思っていました。でも、これを読んで、心を守るのも必要だし、でも、忘れてはいけないこともあるし、と相反する思いが葛藤しました。
 悠舜さんと秀麗が、楸瑛や絳攸や静蘭に託した想い・言葉を胸に抱きしめて劉輝を支えるとき、亡くなっても大事なものは大事なものとして劉輝はその存在を胸に抱いて、宝箱の宝物は失われず、心の穴は少しずつ繕われて、心の闇は広がらない。
 この作品を読んでいるときが、最大、泣いていました。いつの間にか涙が溢れていて止まらない…そんなときが何回もありました。秀麗がどんな想いで劉輝と結婚したのか、劉輝がどんな想いで秀麗と過ごしたか、本編では語られることのない物語がそこにありました。

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