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2011年7月 2日 (土)

彩雲国物語 ~紫闇の玉座(下)~

 雪乃紗衣さん著「彩雲国物語 紫闇の玉座(下)」を読みました。

 2ヵ月連続刊行の下巻。書店で平積みされていたのを見た瞬間、「厚っ!!!」と思ってしまいました。
 普通の文庫本なら、とっくに読み終わっている量を読んでも、まだまだ半分だったり、3分の1残っていたり。とにかく、読んでも読んでも…。

 以下、内容まるわかり、ネタバレしまくりの感想ですので、未読の方はご注意ください。



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 まずは、簡単なあらすじから。

 遠い昔、旺季と交わした会話。それは虫食いの記憶。でも、それは重要な意味を持っていた。劉輝にとっても旺季にとっても。

 敵も味方も傷つけない道を選んだ劉輝は、まず鄭悠舜の手を離し、城をわずかな羽林軍の武官たちと落ちて行く。途中、追撃を逸らし、劉輝を落とす時間を稼ぐために、次々と行軍から離れる武官たち。ついには、藍楸瑛も劉輝のそばを離れ、劉輝は単騎となって駆けて行く。
 方角を失い、川に流され、気を失った劉輝が、再び目覚めたとき、目にしたのは、隻眼隻手の古老だった。古老との会話で何を求めていたか、迷っていた心が開ける劉輝は、助けてくれた礼に古老に“干しょう”を渡す。古老は“干しょう”を知っていた。
 古老のもとを去り、楸瑛、静蘭、韓升と合流し、紅州に落ちのびた劉輝は、江青寺で眠る秀麗と再会する。
 冬を紅州で過ごす劉輝は、絳攸とも合流。絳攸は黒白黄3州を味方につけるべく、説得に旅立つ。
 秀麗の眠る棺ごと誘拐するキョンシー朔旬。秀麗を取り戻したければ旺季との会談のきっかり半日前に王位を旺季に禅譲する起請文を持って劉輝一人で来いと条件をつき付ける晏樹。
 約束の刻限、現れない劉輝に秀麗を殺そうとする晏樹を間一髪止めたのは、秀麗の元冗官仲間。そして、少し遅れて燕青と静蘭。晏樹を足止めしたキョンシー朔ちゃんの首と胴は、晏樹の手によって離れる。そして秀麗は目覚める。最後の1日を生きるために。
 旺季との会談の場。5万の軍勢を引き連れた旺季にたいし、劉輝が連れているのは楸瑛のみ。会談は双方3人づつ。立会人は中立の仙洞令君縹リオウと縹家の大巫女珠翠。旺季側は、旺季、孫陵王、司馬迅、劉輝側は劉輝、楸瑛、そして刻限ギリギリに駆けつけた秀麗。旺季への禅譲を拒む劉輝。一騎打ちで剣を交える旺季と劉輝。劉輝が勝った、そのとき、旺季の領地の隠し村から火の手が上がる。劉輝側の策動といきり立ち、劉輝を打とうとする旺季の軍。そこを止めたのは隻眼隻手の古老。続々と到着する紅州・紅家、藍州・藍家、黒白黄家は冬の間に悠舜さんがその手に収めていた。彼らが選んだ王は劉輝。
 敗走する旺季と晏樹を追い、見つけた劉輝を狙って放たれた1本の矢。それに気づいた秀麗は身をもって劉輝を庇う。秀麗を射抜く矢。劉輝に最後の別れの言葉を告げる秀麗。
 旺季も晏樹も許され、春の除目。地方から中央へ戻るベテラン。中央から地方へ修行に出る若手の中に、絳攸、楸瑛、静蘭もいた。

 大団円で語られたその後。

 劉輝は独身宣言とともにリオウを養子にする。その劉輝が独身生活に別れを告げ、結婚しのは32歳。朱鸞が女人国試に合格した年。そして、1年後、生まれた娘と引きかえのように秀麗は息を引き取る。


 今回も、全く簡単にならなかったな。これでもかなり端折ったつもりなのに(自爆)>あらすじ。

 上巻で歌梨さんが亡くなられたような描き方があったときに、すっかり騙されてしまったから、今回は、引っかかりませんでしたことよ。悠舜さんが晏樹さんに殺されたかのような記述。絶対に生きていると思いましたわ。しかし、白大将軍と黎深が飛び込んでたとは。黎深、全く沈黙を守ってたのかと思いきや、どこまで悠舜大好き人間なんだ!
 それにしても、北方3州から王都に駆けつけるとき、絳攸ともども迷子になるなんて、どれだけお間抜けなんだ?!絳攸はともかく、黎深が迷子はキャラにそぐわないように思えるのだけど。北方3州に出かけたところで、実質的出番終了なのが哀しい。晏樹や陸王さんの方がよっぽど厚遇されている。葵皇毅長官はおいしいところをさらっているような気がと~ってもするし。

 碧家はどうやって転がした?!と思っていたら、春先に悠舜さんが転がしていたとは。1年も前!!さすがです。悠舜さん。

 白大将軍といえば!剣を渡したこと、それも白家の家宝の剣を劉輝に渡したことで、白家が劉輝に忠誠を誓ったことに思い至らないとは、大分ボンヤリさんではないですかぁ?!武門が家宝の剣を渡すっていったら、ねぇ…。

 悠舜さん、そこまで旺季さんにつくか、劉輝につくか紙一重だったとは。ずっと、「全てを手に入れる作がある」と言った悠舜さんの言葉を信じて、悠舜さんは劉輝を裏切ってないと信じたかった自分が、すごくお人よしに見えます。うぅ~ん、悠舜さんのどこからどこまでが真実なのか。凛さんご懐妊は予想のうちですけどぉ。

 あ~!でも、百合さんのご懐妊は全く考えていませんでした。絳攸の妹かな、弟かな。今度の子はくれぐれも方向音痴に育てないようにしてくださいね、百合さん、黎深。
 女の子なら絳攸のお嫁さん候補?でも、年が離れすぎかなぁ。

 旺季さんは、本気で王位を取りにいった心の底で、同じくらいの思いで劉輝が昔の会話を思い出してくれて、約束の決着をつけたかったのではないのかなぁ。実は心のどこかで本人も意識していないところで劉輝が王として立つのを自覚はなくても望んでいたのでは…。

 リオウくんも劉輝の養子ってある意味、哀しい人生かも。反面、面白い人生ともいえるけど。旺季さんがお祖父さんで、劉輝がパパって状況は、ねぇ。あんまり歓迎したくないかも。結構、ハードな日常になりそうだから。

 キョンシー朔ちゃん、死んでまであんなに秀麗を求めるなら、生きているときにもっと違う生き方があったかもしれないのに。…は、結果論なのでしょうね。ふぅ。それにしても晏樹さんと兄弟ですか。どうりで似た雰囲気だったはずです。そして、それは私の好みではない雰囲気。(ファンのかた、すみません。個人の趣味なのでお許しをm(_ _)m) 晏樹さんのあの雰囲気、ある意味、「僕、怪しい人だよ~ん♪」全開ですよね。ああいう人当たりのいい、ニコニコキャラに限って裏で何か画策してるパターンが小説では多いでしょう。その点、皇毅さんみたく、いつも仏頂面な四角四面な鬼キャラの方が、裏表のないそのまんまないい人だったりするパターンが多いような気がします。今回もそのとおりって感じでしょうか。

 読み終わって、燕青はぁ!!!!!と思ってしまいました。何だか燕青の行く末だけ判らない気がして。燕青が心から仕えたのは秀麗だけだったという文言は今までに読んでいます。だから、きっと、秀麗が官吏として働いている間は、その補佐を続けたのだろうなとは思いますが、秀麗が劉輝と結婚してからどうしたのでしょう。秀麗が死ぬまでは仕えていたでしょうけど、その後は…。ん~。秀麗の娘に仕えたのかなぁ。

 十三姫には、ちょっと可哀そうなことしちゃったかなとは思いますが、そこは、迅さんが生きていてしかも朝廷で出世もしたので、まぁ、ね。

 珠翠と楸瑛は…。どうなるのか、どうにもならないのか。珠翠も縹家の大巫女になりましたから~。む~。

 「紫闇の玉座(下)」たくさんの涙とともに読みました。そして迎えた大団円。

 奇跡は起きなかった。秀麗の身に起きたのは、奇跡ではなく、瑠花の、珠翠の、飛燕姫の思いの積み重ね。それにちょっと朔ちゃんの気持ち入り?
 これ以上は望めないのでしょうね。お姫さまは王子さまと結婚して幸せになりました。めでたしめでたし。
 ただ、その結婚までの時間が超長くて、結婚生活が1年だけだったのは、物語の終結とは、また違う話だっただけで。あ~、でも朱鸞が国試に合格するまで、秀麗が官吏を続けるのは、「光降る碧の大地」のラストで朱鸞が官吏になると宣言したときから、規程の事実だったですね。そうなると結婚まで10年だったのは、朱鸞、勉強がんばったと言うべきでしょうか。もう少し、試験合格までかかってたら、秀麗ももう少し官吏を続けて=生きていられたように思えてしかたがありません。娘を生んで引きかえのように亡くなるなんて、まるで、身体の弱かった子供の頃の秀麗が生きるために薔君奥方が亡くなられた=秀麗の中で眠りについたことを連想させられてしまうのです。秀麗の娘の中に、秀麗が生きているような思えてなりません。

 伏線は、これで全部収拾できたのでしょうか。伏線があまりに多すぎて全部は覚えきれていないので。(笑) あ!思い出しました。茗才さん!茗才さんて何者だったのでしょうか?!正確な正体は少なくとも本編では語られていなかったように記憶しています。私は、番外編は、文庫化されている作品しか読んでいないので、番外編で紹介されていたら、ごめんなさいです。まぁ、葵皇毅さんの部下の監察御史じゃないかとは思っておりますが…。

 8年。秀麗も劉輝も、みんなみんな、走ってがんばって生きて。秀麗も、最後の1日で死を迎えることなく、劉輝の手を取ってくれたことに感謝しています。

 ハッピーエンド。はい、私、ハッピーエンド大好きです!このラストも私的には、十分にハッピーエンドです。

 雪乃先生、8年間お疲れさまでした。次作を楽しみにしています。次のヒロインは、まさかの秀麗と劉輝の娘?(笑)


 

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