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2009年5月 2日 (土)

飛天のごとく

 宮乃崎桜子さん著「飛天のごとく・上 初恋の巻」、「飛天のごとく・下 動乱の巻」読み終わりました。

 発売前のあらすじで、『男として育てられた姫が元服・結婚』とあったので、これは私の好みの状況設定♪と勇んで読んだその結果は?!

 以下、ネタバレしまくりの感想になりますので、未読の方はご注意ください。

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 関白藤原忠実の姫として生まれた菖蒲若は、母によって姫が生まれたことにされ、成長しても、自らの意思で摂関家の次子・藤原頼長して元服・出仕、そして女性と結婚した。
 結婚後、女房(平安時代に公卿に仕える侍女)の綾として、佐藤義清と知り合い恋に落ちたが、頼長だと打ち明けられないまま、義清の求婚に応えられず、院政を廃し、律令制の世を取り戻すことに政治生命をかけるが、時代の流れの前に望みは果たされることなく、死地を義清に救われ、“藤原頼長”は戦死、綾として義清と生きる道を歩む。

 ハッピーエンド大好きな私としては、これは、私の大好きなハッピーエンドなのでしょうか。でも、わ~い☆ハッピーエンド♪と素直に頷けないものがあります。

 前作から100年後くらいかな、系図を見てそういう意識はあったはずなのに、義清が鳥羽院の“北面の武士”になるまで、保元・平治の乱を描いていることに気づきませんでした。私の平安時代末期から室町時代の疎い知識を一生懸命総動員しても、忠通、頼長兄弟の争いはどちらの勝利か思い出せませんでした。唯一つはっきりして断言できるのは、平清盛が味方したほうが勝利したということだけ。

 この小説の中のキャラクターとして主義主張として、律令制の世を取り戻そうとする頼長の考えよりも、出自に関係なく努力したものがその結果を得られる世を目指す平清盛の考えに、個人的には共感するものがありました。
 主人公の考え方に共感できないのは、読んでいて、ちょっとツライかも。
 どう考えても、平清盛が私的には最もカッコよかったです。

 律令制が成立して300年。時代のうねりは転換期を向かえていたのに、それに気づかない頼長。保元の乱に敗れ、時代が変わっていることにようやく気づいた頼長。そこで、ようやく“頼長”を捨て、綾として生きる道を選べた。
 ラスト、綾と義清(出家して西行)が平穏な暮らしを得たのが救いでした。

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